7月7日に歌う曲の対訳と解説ですよ~
今回は、H.Wolfを歌います。
生徒さんが「ウォルフですか?」と言いました、、、
フーゴー・ヴォルフです!
たしかにドイツリートをしていない人には、あんまり馴染みの無い作曲家かもしれませんね。
私も学生の頃、オペラアリアば~っかり歌ってたときは、名前は知ってるけど、、、程度でしたから
メーリケが作詩した詩集から作曲した「メーリケ歌曲集」より3曲歌います。
今回も、句読点を無くして訳してみました。
なんか、ウルサク感じるんですよね~。
もともと日本語の詩ならそんな事ないのに。
隠棲
世の人よ 私にかまわないでおくれ
愛の贈り物で 私の気を惹かないでおくれ
この心をひとりきりにしておくれ
喜びと苦しみと共に
何が悲しいのかわからない
それは よくわからない悲しみなのだ
いつまでも私は 涙を通して
愛しい陽の光を見ている
何度も私の知らぬ間に
明るい喜びがこみ上げ
厳しさをつき抜け
私の胸に幸せを 刻み込む
世の人よ 私にかまわないでおくれ
愛の贈り物で 私の気を惹かないでおくれ
この心をひとりきりにしておくれ
喜びと苦しみと共に
この前、ピアノと合わせたときは、まだ世を捨て切れてない感じでした、、、
本番までには、必ず捨てます(笑)。
最初のフレーズが最後にまた出てきます。
メロディーも同じです。
しかし!その前のうわ~っと盛り上がっているフレーズから隠棲に戻るまで一小節も無いんですわ。
ぜひ本番では、素早く変わるタムラをご覧下さい(笑)。
庭師
雪のように白い愛馬にまたがり
美しい姫が並木道を通る
馬が躍るように行くその道に
僕の撒いた砂がきらきらと光る
高く低く揺れるバラ色の帽子よ
飾りの羽毛をひとつ こっそりと投げておくれ!
代わりにひとつ 花が欲しいなら
一つと言わず すべての花をあげよう
三拍子系のとっても可愛らしい曲ですよ。
ピアノがずっと「ランパパン♪」と馬の足音を表現しています。
今回も、谷口敦子さんが弾いてくれます。
きっとステキな馬の足音でしょう!
もう春だ!
春が青いリボンを
ふたたび空にひらひらさせる
なつかしい甘い香りが
春の予感のする大地をかすめる
スミレは夢見がちに
すぐにでも芽吹きたがっている
聞いて!遠くの静かなハープの音!
春!そう あなたね!
あなたを聞いたわ
そう あなたなのね!
リサイタルでは、同じ歌詞でシューマン作曲のを歌いました。
良い歌詞には、色んな作曲家が曲を書きますよね~。
なんか、今の歌謡曲は先に曲があって後から歌詞をつけるそうですが、歌詞があるからメロディーがあるんやろ!おかしいんちゃう
おっと!話がそれました(笑)。
最初は、静かに春が来たと囁きます。最後はうわ~~~~っと春が来た!と喜ぶように歌い終わります。
ドイツの冬は厳しいですから、春が来たらこんな感じでみんな喜ぶんでしょうね。
ヴォルフはドイツ語のとおりに歌わないと、無理やりフォルテにしたらヘンなんです。
どの作曲家も難しいけど、その辺をわかって仕上げないとヴォルフは特に難しいですね~。
後奏のピアノは圧巻ですよ!ぜひ当日お聞き下さい。
ラ・フェニーチェ 第31回演奏会
2012年7月7日土曜 午後2時開演
豊中市立ローズ文化ホール
阪急庄内駅徒歩5分
お待ちしてます