曲目解説

9月27日(土)14時から、お時間ございましたら
甲東ホールへお越し下さいませ

ジョイントコンサートなので、半分歌っている訳ですが、
私が歌う曲の要訳と解説を、、、
一部プログラムとダブりますけどご了承下さい

R.シューマン 歌曲集「女の愛と生涯」
シャミッソーの詩によるもので全部で8曲。恋をして結婚・出産そして夫の死を綴る内容です。

あの方をお見かけしてから、私は目が見えなくなった思い。
どこに目を向けてもあの方ただ一人が見えるだけ・・・
妹たちと遊んでいるより、部屋で静かに泣いていたいのです。

誰よりもすばらしい方、私はあなたの光を眺めるだけで幸せです。
いちばん品位ある方だけがあなたに選ばれ幸せになるのです。
私はその方を祝福するでしょう。

わからない、信じられない。
どうして彼は哀れな私を選んだの?
まだ夢を見ているのかしら、そんな事あるわけが無いわ!

私の指輪よ、おまえを大事に唇と胸に押しあてましょう。
指輪よ、初めて人生の深い価値に気付かせてくれました。
私はあの方に仕え、あの方のために生きるのです。

手伝って、妹たち、今日幸せになる私に力を貸して。
愚かな不安を私から追い払って。
澄んだ目であの方をお迎えできるように・・・
でも妹たちよ、嫁ぐ喜びはお前たちとの別れになるのね。

優しい人、あなたは見つめる。なぜ私が泣くのかわからないのね。

私の胸にお顔をうずめて、喜びをすべて囁くわ。涙の訳がおわかりよね?
楽しい夢を秘めた揺り籠を置きましょう。
そこからあなたそっくりの顔が笑いかけるわ。

私の心に、私の胸に、おまえは私の幸せ、喜びよ。
母親の幸せを感じる事のできない男の方はなんてお気の毒なんでしょう。
愛しい天使よ、私を見て笑っているのね!

今、初めてあたなは苦しみを与えました。
あなたは死の眠りにつきました。私はもう生きてはいけません。
心の奥に引きこもり、そこにであなたと失ってしまった幸せをいだいています。
あなた、私の世界よ!

G.プッチーニ オペラ「ジャンニスキッキ」より お父様お願い

この曲は有名なのでどこかで耳にされた方も多いはず
O mio babbino caroです。

ジャンニスキッキにはラウレッタという娘がいます。
ラウレッタの恋人は大富豪の親戚
その大富豪は息をひきとったところ、、、
親戚たちは大げさに泣いていますが、お目当ては遺言状
ところが、そこには「親戚には一銭もやらずに、修道院に寄付する」と書いています
期待していた財産が無くなったので結婚できな~~~い
そこでジャンニスキッキに協力を依頼しますが、
スキッキは臍を曲げて協力してくれません
ラウレッタは協力してもらえるように歌います

ああ、私の優しい、大好きなお父様。
ポルタ・ロッサへ指輪を買いに行きたいの。
もし彼と結婚できないのなら、アルノ川に身を投げるわ。
ああ、苦しくて死んでしまいたい!

J.シュトラウス2世“こうもり”より 侯爵様、あなたのようはお方は

お金持ちのアイゼンシュタインと友達のファルケ博士は、
ある日、仮面舞踏会へ出掛けました
その帰り、酔いつぶれたファルケ博士をアイゼンシュタインは、
森に置いて来てしまいます
翌日博士は、仮面舞踏会のこうもりの扮装のまま帰る羽目になり、
「こうもり博士」と変なあだ名をつけられてしまいました

その仕返しをしようと博士は考えています。

アイゼンシュタインの召使いのアデーレは、姉から誘われて舞踏会に行くために、
「おばさんの具合が良くないので、今夜暇が欲しい」と言って出掛けます
アイゼンシュタインも役人を殴ってしまい刑務所に入る事になってるんですが、
ファルケ博士から「今夜舞踏会で楽しんでから刑務所に入ればいいじゃないか」
とそそのかされ、こうもりの復讐とは知らずに出掛けて行きます

舞踏会はオルロフスキー公爵のお屋敷
女優と名乗るアデーレに、フランスの侯爵だと名乗るアイゼンシュタイン
アイゼンシュタインは、女優に化けたアデーレに「召使いそっくりだ」と言いますが、
アデーレは反撃します

歌詞の内容は、2008年5月23日を見てね

そこへ、アイゼンシュタインが入所する刑務所の所長さんもフランス人と偽ってやって来ます
はたまたそこへ、アイゼンシュタインの奥様がハンガリー人だとやって来たりと、
彼はず~~~っと冷や汗もの
やがて朝になり、アイゼンシュタインは出頭する時間だと去って行く。
刑務所長も帰らねばと二人して会場を後にします。
まさか、同じ所に行くとは思わずに、、、

田舎娘を演じる時は

刑務所内はご機嫌さんで刑務所長が戻って来ます。
アデーレがやって来て、
「私ホントは女中なんだけど、女優になりたいの
お願いパトロンになって~~~」と才能をアピールします。

田舎娘を演じる時は、短い衣装でリスのように跳ね回るわ。
美しい若者が来たら目配せをしてエプロンのひもをほどくの。
田舎ではそんなふうにスズメを捕まえるのよ。
そして最後には草の上に彼と座り歌を歌うの。

これを見たら、私が舞台に立たないともったいないと思うわよ!

女王様を演じる時は、堂々と歩くわ。
皆が畏敬の念を込めて人垣を作り、私の歌に耳を澄ますの。
パリの貴婦人を演じる時は、若い伯爵が家に来て私の貞操を狙うのよ。

そこに突然ドアが開くわ。主人よ!
私はどうなるのかしら!
笛のような声で許しを請い、夫は許すの。
最後の場面で聴衆は涙するのよ!

そこにアイゼンシュタインが入獄するつもりでやって来ますが、
昨晩会った侯爵がやって来て、刑務所長はびっくり

ファルケ博士とオルロフスキー公爵が現れて、
博士は「昨日舞踏会に誘ったのは、すべて私が仕組んだ事。
“こうもりの復讐”です」と種明かしをします。
オルロフスキー公爵はパトロンとなって、アデーレは女優になることになります。
めでたし、めでたし