曲目解説 その3~明日はリサイタル!

いよいよ、明日、

田村靖子ソプラノリサイタル

でございます!!

お天気も良さそうです

窓が多いサロンなので、お天気だととっても綺麗ですよ。

さあ曲目解説、すっとばして最後のステージ、ヴォルフへ(笑)。

Verborgenheit(隠れたもの)

世の人よ、私にかまわないでおくれ!
愛の贈り物で私の気を惹かないで、
この心をそっとしておいておくれ、
喜びも、苦しみも!

・・・・・

知らない間に、何度も
明るい喜びがこみ上げ、
厳しさをつき抜けて
私の胸に幸せを刻み込む。

・・・・・

このVerborgenheitの邦題、ずっと「隠棲」って訳してたんですが、
ピアニストから借りた、音友出版の「ドイツリートへの誘い」によると、

「一人になりたいという彼の願望を意味するのではなく、、
隠れていて自分でもよくわからない曖昧な気持ちを示している」

とのこと。

verbergen 隠す、という動詞の過去分詞の名詞形として
「Verborgenheit」となるんですね。

これで、訳の辻褄の合わない所が納得いしました!!!

Der Gaertner(庭師)

雪のように白い愛馬にまたがり
美しい姫が並木道を通る。

馬が躍るように行くその道に
僕の撒いた砂がきらきらと光る

・・・・・

ドイツリートに限らず、昔のお話では、
村娘が身分の高い王子様に恋をして、
かなわぬ恋で・・・

あるいは、

捨てられて・・・

とかが多いのですが、
これはめずらしい、逆パターン。

庭師の男性がお姫様に恋をする設定。

お姫様はそんなこと知ったこっちゃない感じ(笑)。

最後の後奏で、一瞬チラリと振り返るけど
馬に乗ってそのまま去っていきます。

Er ist’s(春だ!)


春が再び青いリボンを
大気にはためかせる。
甘くなつかしい香りが
春の予感に満ちて大地をかすめる。

・・・・・

聞いて!遠くから
かすかなハープの音!
春!そう、あなたね!

・・・・・

短い曲です。
しかもピアノの後奏が長くすばらしい!

こんな短い曲に、よくこれだけ詰め込みますね~
ヴォルフの歌曲は、凝縮が半端ではないです。

すべての曲が時間としては短いのに、すごく長く感じます。

話をEr ist’sに戻しまして、、、

ドイツの冬は寒くて厳しい!

日本には四季折々の歌があって、
冬の歌だっていっぱいありますが、
ドイツリートでは少ないです。

圧倒的に春の曲が多い!!

それほど、春を待つ気持ちが強いのと、
日本の三寒四温のような感じじゃなくて、
今日から春です!って切り替わる気候みたいですよ。

だから、こんな感じの歌ができるんでしょうね

ウォー!待ちに待った春が始まったぞ~
って感じでしょうか。

そんな凝縮感をかもし出せるよう演奏します!!

では、明日!
ご来場お待ちしております