後半の2部は、日本歌曲です。
中田喜直 (1923-2000)
「6つの子供の歌」
3回目のリサイタルでも歌いましたが、今回また歌うことにしました。
後半は、バーンスタインのI Hate Music、そしてミニョンの歌曲なので、子供つながりで!
まあ、ミニョンは12歳にしてはすべてを悟った大人のようなのですが、、、
歌詞を掲載しておきます。
うばぐるま
西條 八十 詩
今日は
坊やが風邪ひいて
軒にさびしい乳母車
いつまでやまぬ春の雨
今日は
ばあやが藪入りで
庭にさびしい乳母車
幌に雀の子が一羽
今日は
ふたりがお揃ひで
路をいそいそ乳母車
まはる轍に花がちる
烏
小川 未明 詩
風ふき烏
飛んで何処へ行く
海は暴れているぞ
なんで鳴く
かあ かあ
山も暴れているぞ
あんなに高く
あんなに低く
後になり先になり
みんなから きらはれて
鳴き 鳴き
飛んで行く
黒い衣を着かへて来い
金の帯をしめて来い
今度の世には
王様にしてやるぞ
風の子供
竹久 夢二 詩
風の子供が 山へ出て
釣鐘草をふきました
釣鐘草は眼をさまし
ちんから ころりと 鳴り出すと
薄も桔梗も刈萱も
みんな夢からさめました
風の子供が 浜へ出て
やどかりの顔なでました
やどかり びっくり 戸をしめて
よんでも よんでも 出てはこず
さんまも 鯛も えびの子も
波にかくれてゆきました
たあんき ぽーんき
山村 暮烏 詩
たあんき ぽーんき
たんころりん
たにしをつっつく鴉どん
はるのひながのたんぼなか
たあんき ぽーんき
たんころりん
わァれもひとも生きもんだ
あんまりひどくしなさんな
たあんき ぽーんき
たんころりん
鴉はきいても知らぬ顔
はるのひながのたんぼなか
ねむの木
野口 雨情 詩
ねむれよ ねむれ
ねむの木よ ねむれ
夕闇ァきたぞ
ねむの木が ねむりゃ
雀もかへる 河原のやぶへ
すずめよ かへれ
夕星ァ 出たぞ
雀がかへりゃ
ねむの木が ねむる
おやすみ
三木 露風 詩
お眼み お眼み 雁がなく
親の雁か 子の雁か
青い月夜に なきわたる
雁のお山は 真っ白に
雪のあたまが とんがって
ひゅうる ひゅうる 風がふく
おやすみ おやすみ 鐘がなる
風に絶え間に 鐘がなる
聖寺の屋根から 鐘がなる
枯れた 葉っぱは かさこそと
サンタクロスは こっそりと
窓をたたいて おりまする
お部屋の中は 明るい灯
毛糸の寝巻に くるまって
おやすみ おやすみ 鐘がなる
美しい日本の詩は良いですね~(^^)
明日は、最終、ヴォルフの解説です!