曲目解説その5

最後のステージです!

その前に、プログラムの表紙とチラシに使った写真のご説明を!



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写真の風景は、ガルミッシュ=パルテンキルヒェンです。
1936年に冬季オリンピックが開催されました。
作曲家リヒャルト・シュトラウスが、その晩年をこの地で過ごし、名誉市民の称号も受けており、街にはリヒャルト・シュトラウス博物館もあります。
また、「モモ」などの代表作で知られるミヒャエル・エンデの出生地でもあります。


毎回、演奏する作曲家や曲目にちなんだ風景を選んでおります(^^)/


では、
R.Strauss シュトラウス (1864-1949)

・「Vier letzte Lieder」 四つの最後の歌 (全曲)
Früling 春
ほの暗い洞窟の中でずっと夢を見ていた
春の木々 青い風
香りや鳥の歌声を・・・


いつかは、この曲集を歌いたいと思っていました。
それこそ、20代のころに!

しかし、曲が余りにも大きすぎるため、なかなか難しいと思っておりました。
そんな事言ってたら、結局歌えずに後悔するハメになる!
と今回挑戦です!

ホント、この1曲目だけで、1ステージ分くらいの体力を使います(^^;

ぜひ、ホールでお聞き下さい。(やっぱり曲目解説になっていない・笑)


September 九月
庭は悲しみ嘆き
雨は花に冷たく降りかかる
静かな終わりに夏が身震いする・・・


夏が終わるという詩に、えらい壮大な曲を付けましたな~
って感じなんですけど、人生の夏が終わり秋を迎えると言う曲なんですね。
まだ、夏が終わって欲しくない!でも、もう秋がやってくる、というのを見事にピアノで表しています。



Beim Schlafengehn 眠りに就くとき
今日は もう疲れた
私の望みは
星降る夜に やさしく
疲れた子供のように 迎えてもらうこと・・・


ここまでの3曲は、H.ヘッセの詩です。

今回はピアノで演奏するのですが、本来オーケストラの曲です。
この曲の間奏で弾かれるヴァイオリンソロのために、この曲があると言っても過言ではない美しいソロがあります。

このピアノ判の伴奏は、連弾の楽譜もあるくらい音がめちゃくちゃ多いのです!
ピアノの楽譜音が多くて真っ黒です(笑)。

リートはピアノと歌のデュオですので、二人のコラボをお聞き下さい!



Im Abendrot 夕映えの中で
苦しい時も 楽しい時も
手に手をとって一緒に歩いてきた
今この静かな土地で
さすらいから休むとしよう・・・


この曲だけ、詩はJ.v.アイヒェンドルフです。
もう、死を受け入れて恐れが無い、死に安らぎすら覚える、
しかしちょっと怖い。でも最後は「Friede」!
Friede は平和と訳されることが多いのですが、この場合はちょっと意味が違うので
「安寧(あんねい)」と訳してみました。
最後の後奏も圧巻です。


2025年5月21日(水) 午後7時より 兵庫県立芸術文化センター 小ホール
第8回 田村靖子ソプラノリサイタル

ぜひぜひ、お越し下さいませ。