曲目解説その5

もう、まったくブログの曲目解説は間に合わず、
いきなり終曲へぶっ飛びました(笑)。

最後の曲は、R.シュトラウスの
セレナーデです。


開けて 開けて!でもそっと 愛しい人
起きる人がいないように
小川のせせらぎの音も 茂みや生垣の
葉をゆらす風も ほとんどない
だから静かに 恋人よ 何も動かないように
そっと扉を開けておくれ・・・

続きは当日のパンフレットを見てね!

シュトラウスはブラームスに勧められて1886年にイタリア旅行をします。

やはり、ドイツの冬は厳しい雪
日本のように四季折々の歌はなく、
とにかく春を待ちわびる歌が多い!

それと同じく南欧への憧れ、特に文化の発祥の地であるイタリアへの憧れは強いそうですよ。

とか解説している私はまだイタリアへ言った事がありませんあせる

スペインへは行った事あるんですが、同じ南欧でも空の色とか違うそうです!

話がそれましたが、その旅のイメージをもとに
交響的幻想曲「イタリアから」を作り、
その次に「6つの歌」を作りました。
その中の1曲です。南欧なイメージの曲ですよ音譜

ぜひ、会場でお聞き下さい!!

ご来場お待ちしておりますラブラブ

曲目解説その4

日本語の曲の最初に歌う
「ちいさい秋見つけた」

だれかさんが だれかさんが だれかさんが 見つけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
めかくし鬼さん 手のなる方へ
すましたお耳に かすかにしみた
よんでる口笛 もずの声
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた

だれかさんが だれかさんが だれかさんが 見つけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
お部屋は北向き くもりのガラス
うつろな目の色 とかしたミルク
わずかな隙から 秋の風
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた

だれかさんが だれかさんが だれかさんが 見つけた
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 見つけた
むかしの むかしの 風見の鶏の
ぼやけたトサカに ハゼの葉ひとつ
ハゼの葉紅くて 入日色
ちいさい秋 ちいさい秋 ちいさい秋 みつけた

作詞のサトウハチローさんの生家に大きなハゼの木があって、
秋には紅葉していたそうです。

そのハゼの木は移植されて、文京区の礫川公園にあります。

今頃、紅葉がきれいでしょうねラブラブ

いつか見に行きたいと思ってます!!

曲目解説その3

ブラームスで4曲目に歌う予定の「セレナーデ」

R.シュトラウスでもセレナーデを歌いますが、歌詞はまったく別ですよ。

月は山の上にかかり
恋人たちには好都合
庭園では噴水がさらさらと流れ
そのほかは あたり一面 静まり返っている

壁のそばの陰には
三人の学生が立ち
フルートやヴァイオリンやツィターを手に
歌い奏でている

その調べは美しい人の夢の中へ
そっと忍び込む
彼女はブロンドの恋人を見つめ
「私のことを忘れないで」とささやく

ひそやかに、楽しくウキウキしているんですが、
自分が主人公ではなく、こっそりと見ている。
そんな曲です。

最後の
「私のことを忘れないで」とささやく
って所、
私は日本人っぽく
「おぉ!!どうぞ私のことを忘れないで下さいませ。」
チックに涙ながらに訴えてたんですが、
どうもそうじゃない。
第一、曲にあってないあせる

そしたら、ピアニストの智子さんが教えてくれました。
「ドイツ人の女性的に歌えばいいのよ!」

レディーファーストだし、ドイツ人は普通旦那さんが晩ご飯作ってくれるらしいし。(関係ない?・笑)

粋な感じで鼻であしらうように
「忘れちゃあ、ダメよ」
みたいに。

うん、うん、地で歌えそう(笑)。

曲目解説その2

リサイタルまであと9日!!

たぶん全曲の解説はブログでは間に合いません!
断言(笑)。

という訳で、今日はブラームスの歌曲で一曲目に歌う
「ことづて」

これは、G.F.ダウマーのドイツ語訳で、
原詩はペルシャ人のハーフェズ(Hafiz ハーフィズとも書かれる)
によって作られました。

ペルシア語圏では知らない人はいない「聖なる存在」として人々の生活に深く根付いている。
また、詩集を用いた「ハーフェズ占い」なるものも存在し、街中でおみくじのように売られている。
コーランを全て暗唱する者の称号をハーフィズという。
(Wikipediaより)

すごい人なんですね~。しみじみ。

私はまだ見ていないんですが、『ハーフェズ ペルシャの詩』っていう
映画が2007年にイラン・日本の合作で作られてローマ国際映画祭審査員特別賞を受賞してるらしいですよ。

時代を1814年にもどしま~す。
ハーフェズのドイツ語訳が出版され、ゲーテも東洋に憧れ影響を受けます。
そして作られたゲーテの『西東詩集』

その中に含まれている「ズライカの書」は
ズライカをマリアンネ、ゲーテをハーテムとして書いた相聞歌。

あれ!?どっかで聞きました?マリアンネ!

そう、曲目解説その1で「ズライカの歌」はマリアンネの作詞じゃないかな~って書いたマリアンネさんです。

あら~~~!つながりましたラブラブ

作詩も作曲もそれぞれ別ですが、
シューマンの1曲目は女性の側から、
ブラームスの1曲目は男性の側から見た
遠く離れた恋人の気持ちを歌います音譜

やさしいそよ風よ 吹いておくれ
愛するあの人の頬に
柔らかな巻き毛に戯れて
急いで行ってしまわないで!

あの人はひょっとすると問い掛けるかもしれない
哀れな私の様子を
そうしたら言って
「とても辛い彼の状況は苦しく計り知れないけれど
今すばらしい望みを持つことができた
あなたが彼のことを思ってくれているから」と