曲目解説_その3

後半の1部は、

レナード・バーンスタイン 作詞・作曲
「私は音楽が嫌い!」
バーンスタインの近所に住んでいた10歳の女の子が「私は音楽が嫌い!でも歌うのは好き」と言っていたのをヒントに、バーンスタインが作詞したのだそうですよ。

1943年11月この「I Hate Music!」の初演の日、打ち上げでさんざん飲んで帰った後、明け方に電話が!
翌日、ブルーノ・ワルターの代役としてニューヨーク・フィルハーモニー交響楽団を指揮することになります。それで指揮者として華麗なるデビューを果たすのです。

代役としてデビューする指揮者は多いです。
普段からちゃんと、下準備しているから、めちゃ飲んだ翌日でもちゃんと指揮できるんでしょうね~

さて、今回、英語初挑戦です(^^;

しかも、バーンスタインなので、米語です!

そして、、、
すみません、自分で訳していません(^^;

なので、抜粋でもブログに載せるのはやめておきます。

「私は音楽が嫌い」I Hate Music

私の名前はバーバラ My name is Barbara
木星には七つの月がある Jupiter has seven moons
私は音楽が嫌い! I hate music!
大きいインディアンと小さいインディアン A big Indian and a little Indian
私だって一人の人間よ I’m a person too

12歳の生意気な女の子が話す内容です。

私も生意気な子供だったな~と、童心にかえって歌っています(笑)。

曲目解説_その2

一部の後半は、プーランクです。

F.プーランク Francis Poulenc (1899-1963)
「月並み」Les Banalités

ギョーム・アポリネール(Guillaume Apollinaire 1880-1918)の詩で、
5曲の連作歌曲なのですが、この5曲は詩的にも音楽的にも相互に関連が無く、
各曲の性格も非常に異なっています。

ギョーム・アポリネールは、女性画家マリー・ローランサンの恋人だった詩人です。
ピカソに紹介されたそうですよ。なんとも華やかな時代ですね~

まあ、でも個性の強い芸術家同士、ぶつかっては別れ、またよりを戻してを繰り返します。

しかし、ルーブル美術館の「モナリザ盗難事件」で、ギョームは事件の容疑者として逮捕されてしまい、これが決定打となって、お別れしてしまいます。

マリー・ローランサンその後、ドイツ人男爵と結婚しますが直後に第一次世界大戦が始まります。
そして戦後、1920年に離婚して単身パリに戻る、という波乱万丈な人生を送る女性です。

ギョームの方はと言うと、、、この別れから生まれたのが、近代詩の金字塔となる「ミラボー橋」。
第二次世界大戦後復興期のパリ市民の愛唱歌となって今も歌い継がれています。

オルクニーズの歌 Chanson d’Orkenise

オルクニーズの門を通って
馬車曳きが一人入ろうとしている
オルクニーズの門を通って
乞食が一人外へ出ようとしている

・・・

町の立派な門番たちは
誇らしげに走っていき
それから町の門は
ゆっくりと閉じていった

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

やっぱりフランスの詞ってドイツ語と違います!
訳わからん(^^;

それが、だんだん心地よくなってくるんですよね~(笑)。

ホテル Hôtel

・・・太陽の日で煙草に火をつける
働きたくない 煙草を吸いたい

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

詞自体は短いのですが、ピアノ伴奏が重厚です!

気怠さの中にも幸せな感じがある。そんな曲です。

ヴァロニーの沼地 Fagnes de Wallonie

たくさんの悲しみが
荒れ果てた沼地で私の心をつかんだ
何キロメートルも歩き
西風が喘いでいる中で
疲れた私がもみの林で休んでいる時に

・・・

結婚の愛情を込めて
北よ 北よ
生命はそこでは 強い木となって身をよじり
生命はそこでは 美しい歯で死をかじる
風がざわめく時に

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

どうやって訳すんだ!?とめちゃ考えました(^^;

詞だけ見ても意味不明ですが、曲を聞いてもらえればなんとなく分かるかな?
(曲目解説になってない・笑)

とにかく早口でたくさん喋って歌います。

パリへの旅 Voyage à Paris

あぁ! 魅力的なこと
鬱々とした土地を離れて
パリへ・・・

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

パリ大好き!そんな曲です。

プーランクは、ピアノの音が多くて重厚なので、ウキウキした内容でもしっかり歌わないとピアノとアンバランスになってしまいます!

すすり泣き Sanglots

私たちの愛は 静かな星たちに決められ
だから 私たちは知っている たくさんの人々が息づいているのを
その人たちは とても遠くからやって来て 私たちの頭の中で一つになる
それは夢見がちな者たちの歌

・・・

死にすべてを任せて
私たちのすすり泣きは隠しておこう

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

どうやって訳すんだ!?パート2(^^;

このような解決を求めない詞はドイツ語にはなかなか無いですね~

でも、それが心地よくなってくる(笑)。

ぜひ、会場でお聞き下さい!
と言いたいところですが、コロナで客席数半分の為、完売です~

録画を配信する予定ですので、またブログでお知らせしますね!

明日は、2部の説明です!

曲目解説_その1

来週、5月22日(土)は
田村靖子ソプラノリサイタル
です!

一週間後に迫ってきたので、曲目解説を!

まず、1部の前半はシューベルトです。

今回最後に、ミニョンを歌います。
このミニョンというのは、ゲーテの「ヴィルヘルム・マイスターの修業時代」に出てくる登場人物です。
この解説は、また後日。

ですので、シューベルトの曲で、ゲーテが作詞したものを選んでみました。

ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ(Johann Wolfgang von Goethe)は、ドイツの詩人。
82歳で亡くなるまで、ずっと恋をしていた激しい方です!

詩の内容も、他の作詞者なら比喩で書いているのだろうけれど、
これはゲーテだから本気で言ってるので、そう歌わなければならない!
ってのが多いです。

では、曲順に歌詞の内容を少しだけ。

湖の上で Auf dem See D 543

・・・
波の上で
たくさんの漂う星々は光り輝き
やわらかい霧は
そびえ立つ遠方を抱き

朝の風が
陰った入り江を吹き抜け
湖には
実った果物が映っている

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

ゲーテは、キリスト教ではあるのですが、東洋的な八百万の神的な詞が多くあります。
これもそんな詞ですね!

あらゆる姿の恋人 Liebhaber in allen Gestalten D 558

僕が 魚だったなら
生きのいい 新鮮な魚だったなら
そして 君が釣りに来てくれたなら
僕には 何の不足もないのに・・・

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

他の詩人なら、魚になりたいというのは比喩なのでしょうが、ゲーテは本気です!
本気で思っているように歌わなければなりません(笑)。

野ばら Heidenröslein D 257

少年はみつけた 一本のバラが咲いているのを
荒野のバラを
とても若くて 美しかったので
近くで見ようと 走り寄り
喜んで 眺めまわした

バラよ 赤いバラよ
荒野のバラよ・・・

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

これは有名な曲ですが、少年と野ばらを比喩にした、乱暴な男を書いた曲です。
シューベルトの有名なま「鱒」(シューバルト作詞)も、鱒を女性にに例えた比喩ですね。

恋人の近く Nähe des Geliebten D 162

私は あなたのことを思います
海から陽の光が差し込む時
私は あなたのことを思います
泉に月の光が映る時・・・

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

美しい曲です。
4番までありまして、

1番 あなたのことを思います
2番 あなたを見るのです
3番 あなたを聞くのです
4番 あなたのそばにいます

と歌います!

ミューズの子 Der Musensohn D 764

野や森をさまよい
歌を口笛で吹きながら
あちこちを歩きまわる
すると すべてのものが
拍子に合わせて動き出し
リズムに合わせて進んで行く・・・

続きは当日のパンフレットをご覧下さい

歌も忙しいですが、ピアノが大変です!
ミューズの子がビューン、ビューンと飛び回っている様子を歌っています。

さて、明日は、1部の後半プーランクの解説です!

リサイタル

兵庫県の緊急事態宣言は5月末まで延長されましたが、
無観客要請は解除されましたので、
リサイタルは予定通り5月22日(土)に開催いたします☆

とてもヒヤヒヤしました!!!
感染対策は念入りに行いますので、安心してお越し下さいませ~

まだ若干ですがお席あります。ご興味ありましたら、ご連絡下さい☆

チラシ.jpg

クリックすると別ウィンドウで拡大表示されます。