曲目解説(後半)

あと、2週間切りました!!
後半3曲です音譜

Ruhe, meine Seele
K.ヘンケル

「憩え、わが魂」

そよ風は静かにたたずみ
森は穏やかな眠りに落ち憩う。
木漏れ日が
明るく射し込む。

憩え、憩え、わが魂よ。
おまえの嵐は荒々しく
通って行った、
嵐が強まるとき砕ける波のように
暴れ震えて。

時代は激しく、
心と頭に苦しみをもたらす。
憩え、憩え、わが魂よ。
そして、おまえを脅かすものを忘れよ。

1893年から94年にかけて作曲された「4つの歌」Op.27の1曲目。妻パウリーネに献呈されました。
前奏の重苦しい和音から歌い始まり、希望を暗示する鐘の音のようなピアノ伴奏が鳴ります。
が、希望はまた消え、嵐が吹き荒れ再び希望が訪れる、、、
集中して心の変化を表現しないといけない難しい曲です!

Morgen!
J.H.マッケイ

「明日」

そして明日が太陽を再び輝かせるでしょう、
そして私に道の上を歩かせるでしょう、
陽の息づく大地の上で
私たちを幸せにするでしょう、
幸せは再び一つになります。

そして、広く青く波打つ岸辺へ
私たちは静かにゆっくりと降りてゆくでしょう、
私たちはじっと目を見つめ、
幸せな沈黙に浸るでしょう。

前曲「4つの歌」Op.27の4曲目。
ピアノが本当に美しい曲で、歌が入ってからも前奏が繰り返されます。
歌は歌、ピアノはピアノ、のように見えて、ある所では一緒になりまた離れ、
と美しさの中に組み立てが必要とされます。

ピアニストを邪魔しないようにそっと歌が入ります。
これがまた結構大変!
声がデカイもんで、、、(汗)


Kling!
K.ヘンケル

「鳴りひびけ」

私の魂は純粋な音をたてる。
そしてすでに裂かれた
荒々しい時間の激しい苦悩から
私はかわいそうな人と思い込んでいた。

歌え、私の魂よ
取り戻した充実の告白の歌を!
心を覆っているベールをはがせ!
幸福よ、気高い胸の内の響きよ!

鳴りひびけ私の魂、鳴りひびけあなたの命、
鳴りひびけ湧き出る新しいイメージ。
枯野には咲く花があらわれた。
鳴りひびけ私の魂、鳴りひびけ。

1900年に作曲された「5つの歌」Op.48の3曲目。
華やかな曲です。
でも、それだけだとワーっと歌って終わってしまう。中身を濃くするのが難しいです。
今回歌う中で最も後期に作られた曲で、和音の動きも複雑です。
ピアニストとあーでもない、こーでもないとフレーズの運びを研究中です。

全部で6曲歌いますが、なかなか良い曲順だと思いますグッド!

自画自賛ラブラブ(笑)

曲目解説(前半)

みなさーん、
2月20日は兵庫県立芸術文化センター小ホールへおーい!

さてさて、以前使っていたブログで、
商用目的と判断され非表示になってしまった、
幻の訳詞&曲目解説です手

訳は、今回は要訳せずにドイツ語に忠実に訳しました。
途中日本語で意味不明な所を
日本語っぽくするのに苦労しました汗

作曲:R.シュトラウス

Zueignung
H.v.ギルム

「献身」

そう、気高い魂であるあなたなら、
私があなたから離れ、苦しんでいる事がわかるだろう、
恋は心を病気にさせるものだ。
感謝を受けとってくれ。

かつて自由な酒飲みであった私は、
アメジストの盃を高く上げ、
そしておまえはその酒を祝福してくれた。
感謝を受けとってくれ。

そしてその中に悪を封じ込め、
私は清らかに
おまえの胸に沈む事ができた。
感謝を受けとってくれ。

1885年18歳の作品。歌曲の第一作目「8つの歌」Op.10として作曲された中の1曲目です。
洗練された手法で、後期の作品のような難しさは少ないけれど、シュトラウスらしさが感じられます。

Du meines Herzens Kronelein
F.ダーン

「あなたは私の心の冠」

あなたは私の心の冠、
混じりけ無いこがねよ。
他の人のそばにいる時に、
あなたの愛らしさがよくわかる。

他の人たちは恐れがちだが、
あなたはとてもおだやかで静かだ。
あなたは皆の心を喜ばせるが、
それはあなたの意思ではなく天性のものだ。

他の者たちはたくさんの間違った言葉とともに
愛と慈悲を探すが、
あなたは言葉や見かけの美しさなしに
すべての場所において価値がある。

あなたは森のバラのようだ。
花自らは知らないが、
通り過ぎる人たちの心を喜ばせる。

1887年から88年にかけて作曲された「5つの素朴な歌」Op.21の2曲目。妹ヨハンナに献呈されました。
モーツァルト風に書かれていますが、シュトラウス特有の異名同音的な転調が、あぁとってもシュトラウス(笑)。

Nichts

「なにも」H.v.ギルム

君たちは僕に呼んで欲しいのかい?
彼女を歌の国の女王と。

君たちはものを知らない。
僕は君たちより彼女のことを知らない!

僕に質問してみるがいい、
彼女の目の色を、
声の調子、歩み、踊り、振る舞いを、
僕の知っているすべてを!

太陽はすべての命とすべての光の
源じゃないのか?

そしてそれについて何を知っている?
僕も君たちもだれもかも。
なにも!なにも!

「8つの歌」Op.10の2曲目。
特徴のある前奏に、皮肉たっぷりの歌いだしと、中間のゆっくりな部分との対比が明確で、最後の「なにも!なにも!」で急激に曲を結びます。

しっかり組み立てて歌わないと、ワーって終わってしまう気の抜けない曲です。
全部そうですが、、、あせる

あしたorあさっては、後半の3曲をご紹介します!!

曲目解説

9月27日(土)14時から、お時間ございましたら
甲東ホールへお越し下さいませ

ジョイントコンサートなので、半分歌っている訳ですが、
私が歌う曲の要訳と解説を、、、
一部プログラムとダブりますけどご了承下さい

R.シューマン 歌曲集「女の愛と生涯」
シャミッソーの詩によるもので全部で8曲。恋をして結婚・出産そして夫の死を綴る内容です。

あの方をお見かけしてから、私は目が見えなくなった思い。
どこに目を向けてもあの方ただ一人が見えるだけ・・・
妹たちと遊んでいるより、部屋で静かに泣いていたいのです。

誰よりもすばらしい方、私はあなたの光を眺めるだけで幸せです。
いちばん品位ある方だけがあなたに選ばれ幸せになるのです。
私はその方を祝福するでしょう。

わからない、信じられない。
どうして彼は哀れな私を選んだの?
まだ夢を見ているのかしら、そんな事あるわけが無いわ!

私の指輪よ、おまえを大事に唇と胸に押しあてましょう。
指輪よ、初めて人生の深い価値に気付かせてくれました。
私はあの方に仕え、あの方のために生きるのです。

手伝って、妹たち、今日幸せになる私に力を貸して。
愚かな不安を私から追い払って。
澄んだ目であの方をお迎えできるように・・・
でも妹たちよ、嫁ぐ喜びはお前たちとの別れになるのね。

優しい人、あなたは見つめる。なぜ私が泣くのかわからないのね。

私の胸にお顔をうずめて、喜びをすべて囁くわ。涙の訳がおわかりよね?
楽しい夢を秘めた揺り籠を置きましょう。
そこからあなたそっくりの顔が笑いかけるわ。

私の心に、私の胸に、おまえは私の幸せ、喜びよ。
母親の幸せを感じる事のできない男の方はなんてお気の毒なんでしょう。
愛しい天使よ、私を見て笑っているのね!

今、初めてあたなは苦しみを与えました。
あなたは死の眠りにつきました。私はもう生きてはいけません。
心の奥に引きこもり、そこにであなたと失ってしまった幸せをいだいています。
あなた、私の世界よ!

G.プッチーニ オペラ「ジャンニスキッキ」より お父様お願い

この曲は有名なのでどこかで耳にされた方も多いはず
O mio babbino caroです。

ジャンニスキッキにはラウレッタという娘がいます。
ラウレッタの恋人は大富豪の親戚
その大富豪は息をひきとったところ、、、
親戚たちは大げさに泣いていますが、お目当ては遺言状
ところが、そこには「親戚には一銭もやらずに、修道院に寄付する」と書いています
期待していた財産が無くなったので結婚できな~~~い
そこでジャンニスキッキに協力を依頼しますが、
スキッキは臍を曲げて協力してくれません
ラウレッタは協力してもらえるように歌います

ああ、私の優しい、大好きなお父様。
ポルタ・ロッサへ指輪を買いに行きたいの。
もし彼と結婚できないのなら、アルノ川に身を投げるわ。
ああ、苦しくて死んでしまいたい!

J.シュトラウス2世“こうもり”より 侯爵様、あなたのようはお方は

お金持ちのアイゼンシュタインと友達のファルケ博士は、
ある日、仮面舞踏会へ出掛けました
その帰り、酔いつぶれたファルケ博士をアイゼンシュタインは、
森に置いて来てしまいます
翌日博士は、仮面舞踏会のこうもりの扮装のまま帰る羽目になり、
「こうもり博士」と変なあだ名をつけられてしまいました

その仕返しをしようと博士は考えています。

アイゼンシュタインの召使いのアデーレは、姉から誘われて舞踏会に行くために、
「おばさんの具合が良くないので、今夜暇が欲しい」と言って出掛けます
アイゼンシュタインも役人を殴ってしまい刑務所に入る事になってるんですが、
ファルケ博士から「今夜舞踏会で楽しんでから刑務所に入ればいいじゃないか」
とそそのかされ、こうもりの復讐とは知らずに出掛けて行きます

舞踏会はオルロフスキー公爵のお屋敷
女優と名乗るアデーレに、フランスの侯爵だと名乗るアイゼンシュタイン
アイゼンシュタインは、女優に化けたアデーレに「召使いそっくりだ」と言いますが、
アデーレは反撃します

歌詞の内容は、2008年5月23日を見てね

そこへ、アイゼンシュタインが入所する刑務所の所長さんもフランス人と偽ってやって来ます
はたまたそこへ、アイゼンシュタインの奥様がハンガリー人だとやって来たりと、
彼はず~~~っと冷や汗もの
やがて朝になり、アイゼンシュタインは出頭する時間だと去って行く。
刑務所長も帰らねばと二人して会場を後にします。
まさか、同じ所に行くとは思わずに、、、

田舎娘を演じる時は

刑務所内はご機嫌さんで刑務所長が戻って来ます。
アデーレがやって来て、
「私ホントは女中なんだけど、女優になりたいの
お願いパトロンになって~~~」と才能をアピールします。

田舎娘を演じる時は、短い衣装でリスのように跳ね回るわ。
美しい若者が来たら目配せをしてエプロンのひもをほどくの。
田舎ではそんなふうにスズメを捕まえるのよ。
そして最後には草の上に彼と座り歌を歌うの。

これを見たら、私が舞台に立たないともったいないと思うわよ!

女王様を演じる時は、堂々と歩くわ。
皆が畏敬の念を込めて人垣を作り、私の歌に耳を澄ますの。
パリの貴婦人を演じる時は、若い伯爵が家に来て私の貞操を狙うのよ。

そこに突然ドアが開くわ。主人よ!
私はどうなるのかしら!
笛のような声で許しを請い、夫は許すの。
最後の場面で聴衆は涙するのよ!

そこにアイゼンシュタインが入獄するつもりでやって来ますが、
昨晩会った侯爵がやって来て、刑務所長はびっくり

ファルケ博士とオルロフスキー公爵が現れて、
博士は「昨日舞踏会に誘ったのは、すべて私が仕組んだ事。
“こうもりの復讐”です」と種明かしをします。
オルロフスキー公爵はパトロンとなって、アデーレは女優になることになります。
めでたし、めでたし

ネイル

今月のネイルです

カルジェルなんで一ヶ月はもちます

いつもデコルテの西山さんにお願いしてます。
ステキにしてくれるので、とってもお気に入りで~す